赤ちゃんへの適切な「スキンケア方法」と「離乳食の進め方」について、正しい知識をもって育児に活かしていくことは、食物アレルギーをはじめとしたアレルギーの発症予防や早期寛解（早期改善）に大きく関わってきます。
すくすく赤ちゃん外来では、小児科専門医でアレルギー専門医でもある院長（世間瀬）、こどものアレルギー指導の専門資格〔小児アレルギーエデュケーター〕を持つ看護師（福島、柴山）、管理栄養士（峰田）が担当となり、「すくすく赤ちゃん教室」「こどものアレルギー個別相談」「こどもの栄養個別相談」を行っております。（いずれも電話予約制）

「アレルギー専門診療のページ」の「小児アレルギー最新の知見（食物アレルギー予防について）」も是非ご覧ください。

すくすく赤ちゃん教室

対象

月齢1ヶ月から1歳半くらいまでの乳幼児（保護者）

担当

世間瀬、福島、柴山、峰田

内容

赤ちゃんへの適切な「スキンケア方法」と「離乳食の進め方」に関する当院の指導内容を最新の知見も交えてまとめてお話しする教室です。

こどものアレルギー個別相談

対象

乳幼児から小児全般

担当

福島、柴山

内容

乳児湿疹やアトピー性皮膚炎に対するステロイド外用剤の正しい塗り方、喘息の吸入指導、ダニ/ホコリ対策（環境整備）、食物アレルギー出現時の対応、エピペン指導などについて、個別に小児アレルギーエデュケーターが担当します。

こどもの栄養個別相談

対象

乳幼児から小児全般

担当

峰田

内容

食物アレルギーをお持ちの方の栄養食事指導、体重が思うように増えない、もしくは増え過ぎる児への食事指導などについて、個別に管理栄養士が担当します。

当院の乳幼児アレルギー予防・早期改善に関する診療実績（2016-2023）

目的

乳児期早期から当院かかりつけで、当院で「スキンケア方法」と「離乳食の進め方」に関する指導を受けた方の「1歳半健診時における主要3品目＜鶏卵、牛乳、小麦＞の食物アレルギーの有無」と「食物アレルギーがあった児が小学校入学までに治っているか」について調査。

対象/方法

「乳幼児早期からの当院かかりつけ児」を「2016.4-2023.3の間に当院で4つの乳幼児健診（3-4/6-7/9-10/1歳半健診）をすべて受けた児」と定義し、該当した382名を後方視的に調査。

結果

• ・1歳半健診時点での主要3品目のいずれかに食物アレルギーがあった児は16名（4.2%）。
• ・16名のうち、小学校入学の段階で鶏卵、牛乳、小麦のいずれかに除去が必要であった児は１名（ もう１名は2023.3現在2歳3ヶ月で経過観察中）、残りの14名は小学校入学までに治っていた。
  ⇒382名中、99%以上（380/382） のこどもは「小学校入学時に主要3品目の食物アレルギーはない」という結果であった。

結論

赤ちゃんのうちから健診の機会などて「スキンケア方法」と「離乳食の進め方」の適切な指導を受け日常の育児に活かしていくことは、食物アレルギーの発症予防・早期改善に有用であると思われる。

上記内容は、2022.11に「第59回日本小児アレルギー学会学術大会シンポジウム（沖縄）」で初報を、2023.9に「第32回日本外来小児科学会スポンサードセミナー<大塚製薬>（横浜）」で第2報を院長が講演しました。